先日、一人で神子元島へダイビングに行ってきた。
いつもなら絶望的に不器用な愛すべき相方がいるのだが、今回は一人だ。
過日、それぞれの道を歩むことを決めたので、今回だけでなく今後も基本的には絶望的に不器用な相方と一緒に潜ることはないわけだが、それはさておき今回潜る神子元は本数制限もある上級者向けポイント。
ダイビングスキルによってチーム分けされるので、いつもはそれほどハードなチームには編成されずにまったり潜ることが主だった。

今回は、どうやらそこそこレベルの高いチームに編成されたようで、先にエントリーする船尾側に陣取ることに。

ちゃっちゃとセッティング、ブリーフィングを済ませ、島までの船旅。
島が近づいてきたなと思うとめいめい手際よく準備をする。
曇り止め、ウェイト、バルブ、カメラ、フィン、グローブ。
みんなさすがに手際がいい。
エントリーポイントにつくと先発ベテランチームは既に完全に準備が完了しておりいつでもエントリーできる状態になっている。

先頭がエントリーすると、続けて間隔を開けずにエントリーしていく。
水面集合・確認、潜行。

みんなまったく無駄がない。

潜行してからも誰がもたつくわけでもなく順調に全員潜行していく。

ガイドさんもわっしわっし泳ぐ。

チームの中間くらいに位置していっしょにわしわし泳いでいた時に、そうかー、手のかからないベテラン同士のダイビングっていうのはこういうことだよなー、とふと頭をよぎる。

頼もしくもあり、自分の楽しみに没頭できる良さもあり、後れを取ってはいけないという緊張感もあり、そしてちょっと寂しくもある。
そんな中で一緒についていけているという気持ちにもなる。

しかしこの高揚感は、言われてみれば確かに今までは味わえてなかったような気もする。
もっとも、一人でくれば味わえたことなので、深い意味はなくそれなりにスキルが上がったからということなのだろう。
まぁちょっと一人の意味は違うかもしれないけれど。

1日で4本潜って、早い流れの中をがしがし泳いでハンマーヘッドシャークを追いかけ、4本目のエギジット後、柔らかな疲労感を足に感じるなんて、これまで実はなかったかもしれない。

この心地よい疲労感はちょっとクセになりそうだ。。。

水中だけでなく水上でも、ベテラン勢は変なセッティングをしたりしている人はいないのだが、全体で見ているとごくたまーにあれ?どうだっけ、なんてやっている人は必ず時々いるもので、そんな人にはちょっとお手伝い。

そうかー、これからは、みんなの相方としてダイビングも楽しんでいけたらいいな。

などと、ボートの上で流れゆく波間を見ながら思うのだった。