これからオープンウォーターのCカードを取ろうとしている人に、ぜひとも読んでいただきたい。
私は、ライセンスはとにかくとったもの勝ち、まずとってしまえばあとはそこから先の経験の方が重要だというようなことを主張している。
実際、オープンウォーターの講習で得られる知識や経験は、それほど多くないし、それが例えばNAUIなのかPADIなのかSSIなのかにそれほど大きな差異はないだろうというのは、間違いないと思う。
けれども、そのオープンウォーターの講習で、本当にやっておいた方がいいことは、やはりいくつかはある。
先日、別のエントリーで、
について書いてみた。
その中で、普段であればなんということのない出来事でも、それが水中で起こるというだけで人間はパニックになり、ほんの些細なことでも重大な事故を引き起こすきっかけになりかねないという話を書いた。
そしてパニックにならないためには、とにかく想定範囲を広くすることが大切だとも。
その初めの一歩が、オープンウォーターの講習なのだ!
水中でマスクに水が入ってきたらどうなるのか、どうするのか。
レギュが外れてしまったら?水が入ってきたら?
エアが切れたら?
普段の生活ではそんな経験、したことないのが普通だ。
そういったことを実際に経験できるのが、オープンウォーター講習なのだ。
実際、Cカードを取得した後に、普段のファンダイビングでそういった特殊な実験や体験をしてもらえることというのはあまりない。
何かの講習のときにお願いすればあるかもしれないし、そうでなくても、意識をもってインストラクターさんにお願いをして、今日はお魚は見なくてもいいので、こういった実験をしてみたいです!とお願いしたりでもない限りは、普通は普通に潜って楽しかったねで帰ってきてしまうことがほとんどだ。
それはそれでいいのだけれど、オープンウォーター講習のときは、とにかくいろんなことが初体験で、水の中だとどういうことになるのか、という意識を持たずに、ただCカードを取ることだけを考え、経験しておかなければならないことをやらないままにしておくのは、これは、私は絶対にお勧めしない。
理想は、団体の定義するすべての項目を完全に身に着けることが目標ではあるけれど、最低限、
マスククリア
レギュレーターリカバリ、レギュレータクリア
エア切れ体験
くらいはしっかり練習しておくことを強くお勧めする。
実は私はオープンウォーター講習のときにエア切れ体験をしていなくて、とある海でバルブを開けずにボートからぼちゃんといって、さぁ潜ろうと思った時にレギュを咥え…すぷっ!となったときのあの衝撃は忘れられない。
これも、エア切れ体験をしておけば、あ、バルブがあいてないなということがすぐにわかるので、落ち着いて対処することができる。
(バルブあけてからエントリーしなさいよというのはいったん忘れて)
ダイバーになったら周りの人に聞いてみよう。
バルブ開け忘れて海に入ったことありますか?って。
意外と近くにいるはずだ。いるはずだ!!はずだ!きっと!
そんな意外なミスは、みんな必ずするものなのだ。
少しでも多くの経験をすること。
少しでも想定範囲を広くしておくこと。
少しでも多くの「予想外」を、「想定範囲内」に変えておくこと。
これが、オープンウォーター講習のときに一番大切なことのように思う。
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