水の中で息ができる!!!
前回の続き
眠気も吹き飛ぶ抜けるような青空の下(正直暑い)、またガタぼろの車に乗せられて走ること約30分。
海だ海だ!
我々の他にも車で来ていてタンクを下ろしているグループがいくつか見られる。みんなが来る場所なのだな。
ウェットスーツとタンクと、なんだかよくわからないホースのたくさんついた器具が並んでいる。この辺のクダリはあんまりよく覚えていないが、一応ダイビング機材のセッティングを一通りここで習ったような気がする。
それ以外のところでは習う必然がないので多分ここで教わったのだろうけれど、やっぱり今一つここで習ったことはきちんとは思い出せない。
しかしそれにしてもまずタンクが思っていたよりも結構重い。
ちゃらそうにみえたおにーさんはダイビングのことになると厳しく、口は出すが手は出してくれない。自分でちゃんとできるようにならないと意味がないんでねー、とニコニコしている(ように思うことにしたが実際はサングラスの奥の目はあんまり笑っていなかったような気もする)。
相方にタンクを背負わせたら相方はもうその時点で暑さと重さでフラフラだ。早く水につけないとしおれちゃうぞ、これ。
◆◆◆
ハイ、それでは潜行しましょう。
お、お。おお?
いきなりですな。
一通りの説明を受けた後、足のつかないところまで水面を泳いだところでおにーさんが唐突に言う。
これだっけ、これを押すと空気が抜けて…しゅぼぼぼぼぼ…おおおおおお!!!沈む!沈むぞー!
BCD(空気を出し入れできる救命胴衣のようなベスト)の空気を抜くと、面白いように水中に沈んでいく。
水中から相方の様子を見あげると…うーむ、水面でばしゃばしゃしてる。空から水面に差し込む光がキラキラと光り輝いている。
じたばたする相方との対比も相まってとても美しい光景だ。
おにーさんがすーっと潜って来てちょっと待っててくださいとパネルに文字を書き、またすーっと浮上していった。
おにーさんにみまもられつつ水面でなにやらばしゃばしゃやっていた相方が、しばらくするとじたばたもがきながらもさかさまになって沈んできた。大丈夫なんかこれ。生きてるかー?
私はもともと素潜りも好きで海に行ったりシュノーケリングしたり潜ってみたりしていたので、耳抜きも無意識にできてしまったし、マスククリアもレギュレーターリカバリも難なくできた。難なくできたからと言ってやりたいやりたいと無意味にはしゃぐこともしなかったし、おとなしく待って正しくやる、あくまでも冷静に、と注意していたので多分初めてにしては優等生だったんだろう。と思う。多分ね。
マスクをつけて呼吸をするというのも、シュノーケルでの呼吸とほとんど同じ感覚。何ということはなかった。
相方は…慣れない水の中であばあばやっている。
そういえば…この人泳げなかったんだっけ。
この辺りから私は自分がライセンスを認定されることよりも、完全に相方のサポートをすることが目的となっていた。初めてのダイブにして水中で足がつったバディの足を治してあげていた。
1本目が終わって陸に上がると相方はすでによれよれだ。
陸でもよれよれ水につけてもよれよれ。
うーむ…
ま、、、なんとか…なるっしょ…
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